茨城県つくば市の胃腸肛門専門クリニック。痔の臨床経験40年以上。痔・肛門のしまりの治療で新しい治療法を実践。全国から来院がある。発表論文多数。

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コラム 直腸癌手術と機能障害

直腸癌手術と機能障害

肺癌、乳癌とともに増加傾向のある大腸癌のなかでも、その50~60%と過半数を占める直腸癌は肛門からその奥約20cmくらいの範囲に発生します。
直腸癌の治療法には手術、化学療法、放射線、温熱、免疫療法などがありますが、まだ、手術に優るものがみられません。
早期の直腸癌であれば、内視鏡的切除や肛門から癌だけを切除するだけで治ります。ただし、切除した組織を検査して癌が予想以上に周囲に浸潤していたときには病巣を大きく切除し治します。
進行癌では癌を周りの直腸や肛門、さらに周囲のリンパ節とともに一塊として切除してしまう直腸切断術が一般的な手術法として今世紀初めより行われています。この場合、S状結腸の断端は臍左下の腹壁の皮膚に縫合され、永久的な人口肛門となります。この人口肛門は今までの肛門のように自由に排便をコントロールすることができません(排便障害)。
一方、癌を切除する時に膀胱、前立腺、尿道に向かう自律神経を切除することが多く(癌が浸潤しやすいため)術後に尿が思うように出なくて自己導尿を行ったり(排尿障害)、男性の場合はとくに勃起不能や射精不能(性機能障害)になったりします。また、癌が周囲の膀胱、前立腺や子宮、卵巣、膣などに浸潤しているときは、それらの臓器も合併切除します。(骨盤内臓器全摘術)。この場合さらに人工膀胱になったりして機能障害が高度となります。
以上のように直腸癌の手術では根治性を高めようとすると、必ず術後の機能障害も高度となり、社会生活への復帰も困難となってきます。
現在ではできるだけ肛門を残す手術(直腸切除術)が行われるようになり、直腸進行癌でもほぼ半数の人が人口肛門を免れるようになってきました。癌の進行状況により自律神経を積極的に温存し、手術前と変わらない排便、排尿、性機能を維持することも可能となってきました。
しかし、最も重要なことは、できるだけ早期に直腸癌を発見して治療することで、そのためには排便時の肛門出血に十分に気をつけなければなりません。痔による出血などと自己診断をしないで早めの検査を受けて下さい。

 

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